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2007年 11月 16日

心の反射

個展まで、前回のままで行こうかと思ってたのですが、気になる事があったので、書き留めておきたくて、更新しちゃいます。

最近、はっとするほど気がついてしまったことなんですが、
作品って、見る人の心を映す。
ということです。

同じ作品でも、見る人によって、全然違うものになる。

それは、勿論一人一人感じ方が違うので当たり前なんですが、それを隣で見ている私にも、はっきりと分かるんです。

見ている人が、すっごく気に入ってくれてる時、そのジュエリーは本当にキラキラ輝いて、魅力的に見える。
自分でも、気がつかなかったな〜と思うくらい、素敵に見えたりする。

だけれども、同じジュエリーでも、あまり興味の無い人が見た時、すっごくへぼく見えて、隠してしまいたい程のものになる。

だから恐ろしい事に、口で素敵ですねと言われても、そう思っていない時、その人の心はしっかりジュエリーに反射してます。

とても不思議です。

友人が、私のジュエリーをつけると、すごくエネルギーを感じて元気になるので、お守りのようだと言ってくれました。
やっぱり、心こめて作ってるからジュエリーに入ってるエネルギーが違う。と。

確かに、機械生産なんかではなくて、手で作られたものにはそれだけの心は入る、と思いますが、でもそれ以上に彼女自身が、そのジュエリーを好きという気持ちを持ってくれている、そのエネルギーが反射するんだと思うんです。

単純なことなのに、上手く文字にできなくて、変にややこしいことになってます。(笑)

多分、物、というのは、素直で単純で、そのまま受け止めて、ただ返す。鏡のようです。

自分の心は全ての物に、反射して、帰って来る。

多分、ジュエリーだけではない。自分と区別出来る物全てが、そうなんだと思います。

それで、好きだなーとか、愛でたい気持ちが芽生えると、そこに何らかのエネルギーが生じて、それが物を輝かせる。そして、その輝きがまた自分に帰って来る。それって、LOVEかな。と思いました。

だからやっぱり、良い気分で色んな物と接していれば、それは真っすぐ自分に帰って来るのだろうな、自分の生きてる世界は、自分の心そのものの反射だなー。
なんて、ぼんやり考えてました。

ジュエリーは、作り終わったその瞬間から、もう人々の心を反射し始めるんです。
そして、一番輝ける人の所に、渡って行く。そして、その人と共に、今度は倍増して輝く。

そうやって、自分らしいものに囲まれて、いくんですね。

今度の展示でも、そうやって、輝ける人のところに、輝いて渡って行くジュエリーがあるんだろうと思うと、その瞬間を目の当たりにするのが、本当に喜びであり、楽しみです。
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# by aasaag | 2007-11-16 22:05
2007年 11月 04日

個展!

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DMの表裏を、そのまま載っけてみました。

テーマは the transparent depth 「透明な深さ」です。
ちょうど1年くらい前から作り始めた水のシリーズのネックレスを中心に、水に光がキラキラしているような、そんな雰囲気の展示にしたいと思っています。

11月27日から12月2日までです。
時間は12:00から20:00まで。最終日は18:00までです。
場所は外苑前のspace intartという所です。

初日の18:30から21:00まで、オープニングパーティーをしますので、是非是非いらしてください!母の手作り寿司でもてなす予定です。

前回の個展から2年。
普段はボストンのギャラリーに置いてあるものも、全部送ってもらって、展示します。
日本ではあまり見る事の出来ない大きなアートジュエリーから、普段使用のアクセサリー感覚のものまで。色々、展示する予定です。

会期中はずーっと、会場にいますので、よろしかったら、是非会いにいらしてください!

DMをご希望の方は、asagiart@aol.comまで住所氏名をメールしてください。
宜しくお願い致します!
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# by aasaag | 2007-11-04 18:02
2007年 10月 24日

No.14の結婚指輪

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インダストリアルなデザイン好みの彼と、お花とリボンが好きな彼女。
好みが全く違う2人のための結婚指輪を作りました。

素材はK18ホワイトゴールドに、縁取りのラインと指輪の内側は、K18ピンクゴールドメッキをかけました。
ホワイトを、ピンクでサンドイッチすることで、ペア感を出しました。
そして、(なんでかは知りませんが)14という数字が好きだということだったので、7つのダイヤを彼女の指輪に、7つのダイヤ型を彼の指輪に入れて、合わせて14の結婚指輪。

指輪の内側には、親指と人差し指を立てたポーズのマークを入れて欲しいという依頼で、なんともパーソナルなデザインとなりました。

デザインの相談で1度しか会っていませんが、とっても感じの良い2人で、やっぱりクライアントが素敵だと、作るのも熱が入ります。

こうやって、意味合わせをしていく、好きなものを思い出のあるものを、羅列していくようなデザインの仕方は私はとても好きです。

結婚指輪なんかは、絶対パーソナルであればあるほど良い!と思ってます。
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# by aasaag | 2007-10-24 20:29 | personal orders
2007年 10月 14日

radiohead

やっとクリムトのブレスを作り終えて、個展に向けて真っすぐ制作出来るようになりました。

個展をどういうものにしていこうか、と考えながら、はっきりした答えはなく、〜〜という感じ、〜〜という雰囲気、ということばかり浮かんでいたのですが。
10日に、4年半ぶりに発売されたRadiohead(というイギリスのバンド)の新しいアルバムを聴いた途端、何もかもがすっかり吹っ飛んだ!という気持ちになりました。

このブログでも前にも書いたと思うのですが、radioheadの熱狂的ファンなんです。熱狂的ファンと書くのには抵抗がありますが、多分周りから見ればそのように見えるだろうと。
radiohead世代、なんです。多分、その世代って存在していると思うのですが、一緒に成長して来た、と思ってます。
10年前から、ずっと聞いて来ました。5年間、radiohead以外の音楽を全く聴けないという病的な時代もありました。(聴いても、何一つ心に訴えて来なかったという意味です。)
実は、好きな作家や、影響を受けたアーティストを聞かれる事がよくありますが、私はradioheadにしか本当の意味での影響を受けたことはないなー、とつくづく思うのです。

なんでそんなに好きなのか、自分でもよく分かりません。
ただ、radioheadの音楽には何かが入っていて、何度も何度も聴いているうちに、自分の中に眠っていたものがどんどん覚醒されていく、その中で癒される、という感覚があります。
どこにも手に掴める本質はなかったけれど、ここにある。と思える。
イメージがとめどなく溢れ出す。
それが止まらないので、とにかく書いておきたい、描いておきたい、このイメージと、この気持ち、この感情を、全部残さないと、とひたすら作りたくなるのです。
だから、私が本当に夢中に作品を作り始めたのは、radioheadと出会ってからです。
そのくらい、私の核の部分まで浸透してきて、そこにあるものを次から次へと引き出して来るのです。

10年前に読んだインタビューの中で、radioheadのフロントマン、トムヨークが言っていたこと。
「いつも本音でいるっていうゲームは自分で仕掛けて、自分ではまった罠だよ。それをやったら、もう逃げ場はないんだ。」
radioheadを聴き始めてから、私が始めた事。それは全くこれと同じで、いつも小さいノートを持ち歩いて、感情がフト持ち上がった時に、できるだけ忠実にどう感じるかをノートに書いて行く行為でした。
インタビューを読んだからではなく、そうせざるを得なくなってきて、始めたのです。
そして彫刻を展示する時には、(もともと彫刻をやってました)、このノートの切れ端と共に彫刻を展示しました。
はっきり言って、彫刻より、こっちの文章の方が人気があって、あまりに素直で気持ちが悪いと言われたり、共感されたり、沢山の人が反応して行きました。
その時、素直を追求するということは、人を動かすんだな。。。と強く感じました。
そして、多分それがradioheadが音楽でやっていること。どこまでも本音を追求して、見たくない現実を直視すること。それはとても痛いことだけれども、でもその生々しい痛みの中に、本当の救いがある。

私はそれから、離婚して(学生結婚していたので)、アメリカに行って、カナダに行って、色々なことがめまぐるしくありましたが、いつもいつも私はradioheadを聴いてました。
いつもいつもradioheadから影響受けて、制作してきて、ある時、もうradioheadは卒業しようと思いました。あまりにどっぷり浸かりすぎて、radiohead以外のものから何も感じなくなってしまっている自分が恐ろしかったのです。
radiohead卒業制作、と思って作ったのがThe breathing earth のブレスレット。
radioheadの前アルバム「Heil to the thief」から受けるイメージを断片的に書き出して行って、構成させてブレスレットにしました。(このブレスも、個展に出します)
このアルバムから受けるイメージは現実世界の闇と世界の終わりと救い、というような雰囲気だったのですが、ブレスのデザインが完成すると、どうしてもストーリーが付きそうな雰囲気なので、今度はブレスのイメージから詩を作ってみたら、なんと地球誕生のお話になってしまったのでした。
そして、このブレス以来、radioheadから影響を受けずに制作してきました。
(最初の3ヶ月は何も作れなくなり、本当に苦しかったですけど)

そして、私はフワフワとイメージの中を漂いながら、制作して来て、やっぱり自分を見失っていたと思います。
本質は逃げて行って、イメージと雰囲気だけが先行して、優しいものへ癒しを求めて、光の方へ、波風のたたない穏やかな感じを求めていくようになってました。

何か違うと思いながら、私は変わったんだと自分に言い聞かせて、30になったんだし、大人になるのよ!と言い聞かせて。

そんなところに、新しいradioheadのアルバム。
爆弾のように、私に落ちて来ました。
そして、だいぶ爆破されました。
見ないように、気付かないように、忘れてしまおうと一生懸命土の中に埋めて来た感情や、記憶やなんかが、全部掘り返されてしまったのです。
しかも、一瞬のうちに。

そして、イメージはとめどなく溢れ出して、この二日間狂ったように作りました。
楽しくて、ドキドキして、次の瞬間が読めなくて、行き当たりばったりの制作。
そして、思い出しました。
この、生命感というような感覚の制作の仕方。このドキドキ。
私は一体どんな風に作ってたんだっけ??と逆に数日前まで自分がどんな気持ちで制作していたかが思い出せません。

このアルバムが出たお陰で、私の展示も全く違うものになることになりました。

「素直から始めよう」と思いました。

展示で何を表現するか、どんなテーマにするか、どんな雰囲気にするかっていうのは、あさぎがプロデュースしなきゃだよ、と友達にも言われたのですが、はっきり何が言いたいのか自分で分からなくなってました。
でも、この音楽を聴いて、私の言いたい事っていうのは、いーっぱいあって、テーマなんてひとまとめに出来る言葉なんて全然ないけど、でもあえて言うなら、それは「どこまでも素直で」という一言だな。それしかない!と思ったからです。

だから、初心に戻ろうと思いました。

彫刻をやっていた時の展示方式に戻します。

全部、見せます。

ジュエリーも展示しますが、制作ノートや、文章、写真、それからインスピレーションを受けた音楽も聴けるように、iPODも置いて、私が影響を受けたもの、制作の背後にあったもの、全部まとめての展示にします。

そんな展示、ジュエリー界ではないだろう、と内心思ってます。
それが、良いか、裏目に出るか、知りません。
でも、今の私は、それをやってみたい、それが出来るのは個展でしかないから、と思ってます。

時間が限られているので、どこまで出来るか。。。。やれるだけやってみます。

やっぱりジュエリーっていうのは、美しい部分で。

でも華やかな部分だけが見えるショーより、私は舞台裏も見てみたい人です。
そちら側も見えて初めて、共感は生まれる気がします。

今回は、だからもっと素直に。

それは、結局radioheadに教えられてしまって。
私は卒業するんだとか、もう聴かないとか、偏屈を言わずに、素直にradioheadと成長していけばいいね。と、自分を熱狂的ファンで良い!と思える大人になったのかもしれません。

radiohead myspace 試聴 http://www.myspace.com/johnnygreenwood
ギターリストのページなので、試聴のうち3曲はradiohead、1曲は彼のソロです。

radiohead new album "in rainbows" ココからダウンロードできます。
アルバム価格は消費者が決めることになっているので、無料でもダウンロード出来ます。
(レコード会社との契約が満了しているので、今回は直接消費者に音楽が配信される画期的なことをして、ニュースになってます。)
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# by aasaag | 2007-10-14 12:31
2007年 09月 26日

モビリアでの展示と、ダン銀座での個展

こんにちは。
お久しぶりです。

最近は11月の個展のためにも小品をいくつか作りつつ、メインは12月にボストンのモビリアギャラリーで行われるグループ展のために、作品を作ってます。
個展と重なるので、出品は一つだけ。ブレスレットです。

このモビリアでの展示。面白くなりそうです。
というのも、展示のタイトルは、 [Jewelry from Paintings and Architecture]
ルネッサンス以降の絵画と建築がテーマで、作家がそれぞれ自分の好きな絵か、建築を選び、そこからインスパイアされて作品を作る、というものです。

面白そう!と思って、参加することに決めたものの、元になる絵か建築を選ぶまでにかなり長い時間がかかりました。
ゴッホ、モネ、ノーマンロックウェル、安藤忠雄、藤森照信。。。他
インスパイアされるものは多くても、実際現実的にジュエリーにしていくとなると、とても難しいのです。
上に挙げた作家のものは、どれもデザインまではしましたが、結局ボツになり。

最終的に選んだのは、クリムトでした。
クリムトの父親はジュエラーだったらしく、さすがに彼の絵は装飾的。
結局のところ、ジュエリーになりやすい。
もう、すでにジュエリーのよう。

ということで、すっごく装飾的でごちゃごちゃしてるファッショナブルなものになる予定です。

まだ途中段階も途中段階です。

でも10月半ばには出来上がる予定なので、またUPします。

これは、個展に出せないので、残念です。


この展示は、モビリアギャラリーで、12/1〜1/26までです。
他の作家が一体何を選んで、どんなものを作ったのか、すっごく見てみたいです。
きっと面白いに違いない。でもボストンは、遠いので、さすがに見に行く事はしません。


それから、1月にも個展することになりました。
自分企画ではなくて、普段お世話になっている、ダン銀座ギャラリーさんでの個展です。
1/11〜1/20の予定です。

自分で空間を作っての展示って、本当に全てを考えなくてはいけないので、とても大変で、しょっちゅう出来ません。だから、こういう個展はとてもありがたいです。

ダン銀座ギャラリーで個展をさせて頂くのは、2回目で、1回目はちょうど3年前。
日本に帰って来たばかりの、右も左も分からない時に、飛び込みで突然売り込みに行った私に、個展という機会を与えてくれたのでした。
あの時も、とても有り難かったです。


10月半ばには、フォトグラファーの中西みかこさんとコラボレーションで、ジュエリーの撮影をします。またしても、自分で付けて撮ってもらいます。
これらの写真群は、11月の個展で一緒に展示します。
作家自身が付けてるとインパクトがあるらしく、このまま毎回個展の時には、こんなことやってもいいかもなあーなんて、思っています。

どんどん年を取る自分と、それと共に変わって行くジュエリーを撮り続けたら、それも面白いだろうな〜と。


最近はそんな感じです。
のんびり楽しんで制作しています。
このまま追われることなく、個展までいい感じでいくと良いです。本当!
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# by aasaag | 2007-09-26 21:43
2007年 08月 06日

透明な深み

7月を飛び越えて、8月になってしまいました。
早いです。

女子美での授業も無事に終わり、教える事の楽しさを知り、生徒達の作品に刺激され、本当に良い経験となりました。

最初は海外に行く予定を沢山立てていた今年ですが、全部やめて、シンプルに行くことにしました。
予定は無理に入れず、これからは純粋に秋の展示のために費やそうと思っています。
大きい作品を作れば、1ヶ月で1つのペースなので、11月まで何をどう作ろうか、考えて計画的にやっていかなくてはなあ〜などと思いながら、今は思いつくものをのんびりペースで作っています。

展示はタイトルはもう決めました。
1、2ヶ月前に電車に乗っていた時にふと浮かんだ言葉です。
[the transparent depth]
透明な深み。

最近作って来た水のシリーズを展示することもあるし、私はどうしても「透明」ということに惹かれる様です。

人間というのは、年を重ねる毎に、やっぱり「深み」が出るなあ、と思っています。
「深み」というのは、増す度に暗くなるのが常ですが、その「深み」が限りなく透明で深さを全く感じさせない「深み」というのがあると思います。
そういう、透明な深みを持った人間になりたいなあ!というのが、実際の気持ちです。
透明な純粋な深みのある人というのは、一番魅力的です。

そして、そういう「透明な深み」を持ったジュエリーを目指しています。

それは、持つ人と共に成長できるジュエリーのことかもしれません。
長いこと、飽きることなく、いつまでも透明性を保ちながら、人と一緒に変化していくジュエリー。
そんなものが作れたら、本当に最高だなあ、と思います。

奇抜で度肝を抜くことが出来ても、あっという間に飽きてしまうのではだめなのです。
そんな浅く不透明なものは興味ないのです。

良い音楽は、いつ聞いても新鮮です。
常に現在進行形で、その時々の気持ちによって、全然違うように聞こえたり、違うヴィジョンを見せてくれます。
いいなあ!と思っても、何度も聞いたらすっかり飽きるようなものや、同じ思い出しか語ってくれない音楽ではだめなのです。

人は常に成長して変化するからです。

本当に上質なものを考えると、やっぱりそれは「透明な深み」に辿りつく気がします。

そして、どうやったら作れるのか、と考えた時、それはやっぱり自分自身が、透明な深みを持つことしかないなあ!と思ってしまうのです。

今はただ正直に、どこまでも素直に余分な気持ちは排除して、出来る限り純粋な気持ちで心を込めて制作する、ということしか出来ません。
でも、「どこまでも素直になる」ということは、絶対に「透明な深み」に近づくことだと信じています。
深みは、多分嫌でも年を重ねれば、出て来るものだと思うからです。
自分を常に透明に保つ事だけは、自分に出来る唯一の努力です。

これが、今回の展示のテーマであり、チャレンジです。

あくまでも、気負わず、シンプルに素直に、子供のように、やりたいと思っています。

前にも書いたかもしれませんが、展示は
11/27(tue)-12/2(sun)
外苑前から徒歩2分の space intart というスペースで行います。
是非是非、よろしくお願い致します。
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# by aasaag | 2007-08-06 21:35
2007年 06月 22日

教えるという事

先週から週1回で、7月中旬まで、女子美術大学の立体アート学科の生徒にワックスを使ったジュエリー制作を教えています。

初めての先生役。
最初は緊張しましたが、30分もしないうちに慣れました(笑)
基本的にお喋りなので、自分の大好きな事(制作)について、思うことを喋り、それを真剣に聞いてくれる人たちがいる、という事だけで、とても気分良く、やたら上機嫌です。

3年生の塑像(粘土による彫刻)のコースを選択した人たち、それから他の学年で、ジュエリーに興味のある人たち、計15人程の小さいクラス。
初めてなので、ちょうど良い人数です。

ジュエラーになりたいジュエリー学校で教えるのとは全然違うので、気分的にとても自由です。
彫刻を専攻している人たちなので、彫ることにはサイズが違うだけで慣れているし、自分を表現することにも慣れているわけで。
だから授業は思いっきり自由に、作品を身に付ける事の出来るジュエリーの楽しさを知ってもらおう、と、とっておきの指輪を一つ制作してもらう事にしました。

授業をするにあたって、自分で内容を考えながら、我ながら色々なことを再発見。

ジュエリーとアート(彫刻)の違い。
*両方とも、視覚は大切だけれども、ジュエリーでは触覚が重要

身に付けるということは、肌に触れた時の気持ちや、長時間付けていた時にどうか、など、触覚で感じ取ることが案外大きいのです。

何年か前、青山のショップのオープニングパーティーの席で、私のゴツいチョーカーを見たスタイリストさんがこんな事を言いました。

ス:「これ、重いですよね、でも、疲れませんよね。」
あ:「そうですね、案外平気です」
ス:「なんでだか分かりますか?」
あ:「??」
ス:「魂が入ってるからですよ。だから、長時間つけてても全然疲れない。」

これは、結構唐突でびっくりしましたが、嬉しかったです。
このスタイリストさんは、かなり活躍されている方で、でもこういう信念でやってらっしゃるから、成功しているんだなあ、と感心したのでした。


触覚には、丸みがあって痛くないとか、軽いから疲れない、というような現実的な触覚もありますが、「心の籠ったものだから、気分がいい」という触覚も存在するんです。


だから授業では
「ジュエリーは小さいものだけれども、小ささを感じさせないジュエリーが、良いジュエリーだと思います。小ささを感じさせない、というのは、どういうことかというと、それは”エネルギー”、ジュエリーの中心から発せられているもの。それは“心”です。心の籠ったジュエリーを作りましょう。」 と、言いました。

普段からそう思って来たし、作品に出るものは自分自身ということも分かっているつもりでしたが、また人に教えるという行為を通して、自分が発した言葉がそのまま帰って来ました。

友達に話す言葉とはまた違う、教えるということには、とても責任感が伴うようです。
そして、その責任感は何か重要なことを自分に教えてくれているような感じです。

授業は本当に楽しく、生徒達の若さと自由な心に触れられて、自分もまた学び、よく笑い、考えさせられ、勇気も貰えます。

短期ではなくて、もっと学校に行きたいと思ってしまうくらいです(笑)

日本に帰って来てから、孤独に制作してきたことへのご褒美かな、なんて思います。
それが普通になりつつあったところなので、これは素晴らしい気分転換です。
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# by aasaag | 2007-06-22 14:39
2007年 06月 02日

肉体について考える

SOFA展の最中ですが、実は日本にいます。。。

というのも、前回このブログを書いた次の日くらいに急に具合悪くなり、その時のショックでパニックを起こし、救急車に生まれて初めて乗りました。
(暗い話ですみません。笑)
検査などで、数値の異常は何もなく、特に心配することもなかったのですが、NYに行くと今後の予定がパンパンだったこともあり、休養の必要性を感じて、今回のNY行きはパスしました。
持って行く予定だった作品を一つ諦め、出来ていたものは即行郵送し、少しジュエリーからは離れて、のんびり生活してました。

ニューヨーク行きをとても楽しみにしていたので、残念ではありましたが、体調を崩した事で、色々なことを考えるきっかけになり、素晴らしい休暇となりました。

庭に、ブルーベリーとブラックベリーの苗を植えました。
偶然見つけて、純粋に「食べたい!」と思って買って来ました。
草ぼうぼうだった庭の手入れをして、畑を耕して、苗を植えて。
そういうシンプルな事が、たまらなく楽しくて、名前も知らないたまらなく気持ち悪い虫を掘り返してギョッとしたり、雑草の生命力に変に感心したり、ちょっとした草花の作りに感動したり。
今まで、全くやって来なかった事です。
そして、多分制作者にとって、一番大切な身近な自然。
自然という、こんなに偉大なデザイナーを無視し続けていた自分に呆れ返り、そして今更ながら、出会えたことに喜びを感じました。

毎日庭に出て、何かしらいじって遊んでいます。

多分、そろそろこういう時期だったんだろうと思います。
がむしゃらに作る時期はそろそろ終わりで、これからは生活の中に制作があるというライフスタイル。
運動も全くしていなかったので、ジムにも入会しました。
そして、自分の体力の無さに、また唖然。

良いもの作るには、体力が必要です。
健康な精神は健康な肉体に宿る。
それはそのまま、作品に宿る。

「人は、精神、肉体、魂の3つのうち、どれかが低かったら、その一番低いところにレベルが合ってしまう」と、ラインホルト・メスナーというスゴイ登山家が言ってましたが、その言葉を思い出しました。

今まで、あまり肉体について考えて来なかったせいで、その一番低いレベルに合わされてしまった、と思いました。

気付くために具合悪くなったのではないかとさえ、今は思って自分の身に起きた事に感謝しています。
そして、こういう時にこそ、色々な人に私は助けられ、支えられ、本当の意味での優しさを感じることが出来ました。
色々な経験が出来るというのは、とても贅沢なことです。
そして、今元気で健康である、まだいくらでも作れる、ということは、なんて素晴らしいことでしょう、と心から思いました。

また、新しい気持ちで制作スタートです。
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# by aasaag | 2007-06-02 19:34
2007年 05月 15日

5月も半ば。

東京造形大学の広報に、記事が乗りました。
コチラからどうぞ。

初夏になると、出会いの物語を書きたくなるのか、またかわいい出会いの物語のブレスレットを作っています。
あまりにものんびりペースで、今月末のニューヨークに間に合うか不安なくらいです。

6/1~3の日程で、今年もSOFAに出します。
SOFAのオープニングパーティーには、友達の帽子デザイナーが作ってくれた羽付きのヘッドドレスで登場しようとたくらんでます。
少々目立つ事したくなるパーティーです。すごいアートジュエリー付けた人たちが結構来てますから。
日々引きこもって制作しているので、オープニングは唯一の晴れ舞台ですね。
でも毎年時差ぼけで立ってるのがやっと状態ですが。。。

帰って来たら、6月は女子美で1ヶ月半、ジュエリーの授業を受け持ちます。
内容は私が決めて良いということで、NY行きつつ、そっちもしっかりつめないと、と思ってます。
実技を教えるのは生まれて初めてなので、ちょっと緊張気味です。
でも、きっと面白い授業が出来るんじゃないか、という根拠のない自信はあります。
さて。どうするか。。。

楽しい事が続きます。季節もいいし。最近全て、良い感じです。
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# by aasaag | 2007-05-15 17:01 | PRESS
2007年 05月 06日

音と透明感

風邪がしっかり長引いた直後にGW、ということで、本当に長い休暇を取ってしまいました。
これから、かなり本気モードで頑張らないといけません。(汗)

5/29からNYに行きます。今年もSOFA NewYorkに行って来ます。
そのための作品作り、これから一つ作ります。

ところで、GW中に「ガイアシンフォニー第6番」というドキュメンタリー映画を見に行きました。
恵比寿の東京都写真美術館
で、今月いっぱい上映しているようです。
この映画は、世界の色んな分野で第一人者と呼ばれるような人々のインタビューから成り立っています。第一人者というよりは、誰も出来ないと思っていたことを成し遂げた人や、想像もつかなかったことを発見した人、天使としか思えない信じられないくらい素晴らしい人、という感じです。
第一番が10年以上前に制作されていて、シリーズの第6作目という事になります。毎回、超人が出演して、素晴らしい言葉を次から次に発します。
自分にとって、大切なメッセージの嵐なので、一秒も無駄に出来ない、本当に面白いドキュメンタリーです。
その根底にあるのは、「見えないけれど確実に存在する力」というものに基づいているようです。上手く表現出来ませんが。。。

第6番のテーマは、「音」でした。
出演者の1人、ロジャーペイン博士は世界で初めて鯨が歌を歌うことを発見した人です。その鯨の「歌」の構造は人間が作る音楽の構造にそっくりだそうです。
繰り返しがあったり、山があったり、1番が終わると、また最初から全部を繰り返したり、複雑なのに、まるで人間の作る音楽の構造と一緒です。
鯨も、深いしわのある脳を持ったほ乳類。人間が出現するずっと前から存在しています。
だから博士はこんな事を言っていました。
「音楽は、私たち人間が作り出したものだと思いたいところですが、それは違います。人間より前に鯨が音楽を作っているからです。でも、その構造が似ている事から、私は音楽は鯨以前から存在している、と思っています。人間が音楽をつくる以前に、“音楽”がこの宇宙をつくり、生命を生み出し、人間をつくったという学者もいるんですよ。」
確実にこう言っていたわけではありませんが、このような事を言っていた。と思います。

重力は、ずっと身体にかかっている力なので、それを感じないのと同じように、音楽もそこにあるけど、聞こえないだけなのかもしれない。と思いました。
それは、すごく理解出来る事です。
なんとなく、自然の音のリズムというのは、分かる気がします。デザインをする上で、その「聞こえない音」というのは、重要な気がするのです。
私はビジュアルの世界で仕事していますが、デザインは音楽だ、と思います。
心地よい音の配置と、心地よい色や形の配置は同じ、という気がするんです。
それで、その「心地よい間隔」というのは地球や宇宙のリズムと関係ある気がしてなりません。

もう一人、出演者のケリーヨストというピアニストが、最近ずっと感じていたキーワードの答えをくれました。
彼女のピアノは、本当に優しくて、そのあまりの優しさに涙が止まらなく流れ落ちました。それは不思議な感覚で、悲しくも嬉しくも、感動しているわけでもないのに、大粒の涙がボロボロ流れて来るのです。多分、彼女のピアノには、人を癒す力があるんだろうと思いました。
「曲を演奏するというのは、その音楽をありのままに引き出す事。だから演奏するのではなく、出来る限り自分を消し去って、その音楽の本来の力が現れるように努めるんです。」
「そのために、自分の精神性を高めなくてはいけません。精神性を高めて、自分が透明なフィルターになれるように、どれだけ純粋になれるかと考えているんです。」
というようなことを言っていたと思います。

最近、思っていた事は、「自分を消し去る」という才能がある、ということです。
今まで、芸術は「自己表現」それだけ自分を表現できるのか、ということだと思って来ました。
でも最近、実は本当に才能のある人というのは、そうではなくて、自分の存在を消し去り、ありのままを表現する人、なのではないか、と思い始めていたところです。
それから、自分自身、なんだかとても純粋になりたい、という願望がありました。
「透明」が私の一番好きな色で、固体、液体、気体、で「透明」である「水」に憧れを持って「水」のシリーズを作っています。
それは、私の「透明性」への憧れです。

なんだか、このケリーヨストさんというピアニストの言葉、とても心に残りました。

私は何でも作るものは「透明感」がなくては嫌だと最近本当に思ってます。純粋な部分から湧いて出て来た、わき水のような、地球の栄養をたっぷり含んだ奇麗な水のような作品。
それが理想です。

まだまだほど遠くても、そのイメージを持てた事は、素晴らしいことです。
勿論通過するのは私のフィルターで、私らしくあっても、作品が生み出た純粋さを失わず、そのままの形で作り上げたいです。

超越している人たちの言葉は、まっすぐ心に届く様です。ちょっとした言葉が、しっかり心の栄養になります。そして、自分の制作への態度を再確認です。
真剣に取り組みたいです。
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# by aasaag | 2007-05-06 23:17
2007年 04月 26日

都市とモードのビデオノート

フランスから帰って来てから、連日友達に会ったりしているうちに、まんまと風邪をひきました。
今週入ってからずっと風邪をひいてます。

最初は熱が出たので、寝ていて簡単だったのですが、ちょっと元気だけど外には行けないレベルだと、家で休養というのはどうすればいいのかわからず。
ボケッとしていましたが、こんな時こそ、DVDを見なければ!と、買ったけど見てないDVD(かなりある)を一つずつ見る事に。

昨日見たのは、1989年にポンピドゥーセンターの企画で制作されたヴィムヴィンダース監督の、「都市とモードのビデオノート」。
デザイナー山本耀司のドキュメンタリー映画です。

ヨージヤマモトの服が好きで、インスパイアされてジュエリーも作ったりしていますが、何が好きなのかというと、着た感じがたまらなく好きです。

それは着心地が良いとか、肌触りがいいというのとはまた違って、背筋をピンと伸ばしたくなる、大股で軽快に歩きたくなる、足を開いてしっかり大地に根を下ろした気持ちになる、というような不思議な感覚です。

ペッタンとした靴で、しっかり地球を感じたくなる、というか。

この映画の中でこの監督は、普通新しい服を買って来ると、真新しいパリっとしたシャツの中に新しい自分を見てワクワクするのだけれども、初めてヨージの服を買って来た時は、それはもう何十年も着古したように自分にピッタリで、鏡の中に写っている自分は、自分以上に自分らしかった。懐かしささえ感じて幼少の頃を思い出した。というようなことを言っていました。

そして、それが何からくるのか、カットや素材ではない何かを追求しようとドキュメンタリーを作ったとか。

そして、その答えとなる言葉が、アイデンティティ。映画の中では独自性と訳されてました。
高校生の時、自己同一性と習ったような記憶があります。

ヨージヤマモトは映画の中で、20世紀初頭の写真集を出して来て、そこに写っている人たちは本当に美しい。顔と服を見れば、大抵どんな人か分かる。この時代には顔自体が名刺のようなもので、そこにはアイデンティティがあった。今の人々は物にあふれて、町を行く人を見ても何の職業でどんな人だかちっともわからない。というようなことを言っていました。

そして、自分には「新しいもの」と、「永遠のクラシック」を融合させる技術がある。と。

なるほど。
この映画を見て、やっと、あの不思議な感覚の意味が分かりました。
あの、大地にしっかり足をつけたくなる感覚。アイデンティティ。
自分自身でいることの出来る服。
そして、ヨージヤマモトの服は、何年たっても、自分の成長と共に着続けていくことの出来る服だということ。

本当に良いものというのは、やっぱり永遠のクラシックがテーマでないと。と、再確認。
この映画自体89年なんてもう20年近くまえの映画でありながら、テーマが普遍的なだけに、とても新鮮。

とても勉強になりました。

永遠のクラシックといえば、アールヌーボー。
最近、本気でラリックが好きです。パリでも、リュクセンブール公園の美術館でラリック展が開催されてたので、見て来ました。
本当に良いものは、色あせない。素晴らしい。と感激してきたばかりです。

次の作品はちょっとアールヌーボー調にしようかな、と思ってます。
「新しいもの」と「永遠のクラシック」の融合。私なりに挑戦してみようかな、と、思っています。
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# by aasaag | 2007-04-26 19:02
2007年 04月 18日

帰国

6日から11日ほど、フランスに行ってました。
昨日、帰国しました。

パリ3日、コルシカ5日、パリ3日。
バタバタするかと思いきや、かなりゆったりペースの楽しい旅行となりました。

パリでは、リュクサンブール公園で、パリジェンヌをハントしての作品の撮影。
軽く「いいわよ」とモデルをみんな引き受けてくれるのには驚きました。

撮影の後には友達と公園でピクニック。次の日もピクニック。
コルシカから帰って来たら、今度はセーヌのほとりでピクニック。
パリジャン風、初夏の過ごし方(もうパリは暑くて、初夏のようでした)を経験してきました。

前回は友達もいない状況で1人で美術館ばかり通ってたので、そんなに楽しくなかったパリも、今回は大好きな友達たちと一緒に、夜9時近くまで明るい爽やかな気候のキラキラのパリを体験して、すっかり今ではパリが好きです。

結局、その土地を好きになるかどうかというのは、その土地に大好きな人がいるかどうか、ということなんだな、と実感しました。

持って行った作品は1点だけだったのに、ありとあらゆる撮り方をしてもらって、本当に沢山沢山写真を撮ってもらいました。

なんとも、幸せ者です。

コルシカでは、ゆっくりとした時間を過ごし、ゆっくり時間かけて獲って来た新鮮な魚や貝を、時間かけて調理して、おいしく頂きました。
本当に、ただシンプルに生活することが、訳分からないくらい忙しく過ごしていた自分へのセラピー。
人間より自然の力が勝る場所で、緑の匂いのする空気を肺一杯に吸い込むだけで、本当に頭の中のいらないものはそぎ落とされる気がします。
またコルシカに行って、いらないものをそぎ落として、シンプルになって帰って来ました。

シンプルになると、本当に大切なものだけが見えて来ます。

これから何を作るのか。
まだはっきりと見えてませんが。
とりあえずは6月頭のSOFAに向けて、制作。
帰って来たら、8月のパリに向けて制作。

面白いことが次々と待っています。

世界中に自分の夢を実現すべく頑張っている友達がいることを、本当に光栄に思います。
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# by aasaag | 2007-04-18 23:52
2007年 03月 26日

パリとコルシカとコラボの話。

お久しぶりです。
最近、すっかりバタバタしていて、ブログの更新が滞ってます。。。

4/6−17まで、またフランスに行って来ます。
パリとコルシカ。前回と同じです。

去年パリに行った時に出会ったフランス人のフォトグラファーとコラボレーションをしようという計画があります。(最終目標は本にすることです)
まだ始まったばかりですが、上手くいったら、11月の個展に写真も展示する予定です。
とてもセンスのある写真を撮る人で、不思議と感性がぴったり合うので、きっと面白いコラボになると思います。
ただ、パリと東京なので、どこまで進められるか。。。
今回もそんな撮影も兼ねて、パリにも行くのです。
コルシカは、友達の魚突き(素潜りで、魚をモリで獲る)に、コルシカの友達を紹介したところ、早速潜りに行く事になり、更にドキュメンタリー映画を撮っている友達が、それも含めてコルシカのドキュメンタリーフィルムを撮る。ということで、今回はロケハンらしいのですが、ただ面白そうだからという理由で、くっついて行きます。
(それに、沢山魚がたべられそうだし。。。)
そんなわけで、アーティスティックなバケーションになる予定です。

思い起こせば1年前。絵本を作ろうと奮闘していました。
(描き途中の絵本はほったらかしたままです。完成することは、ないかも。。。)
というのも、1点もののジュエリーでは、買える人というのは狭まって来るし、量産のジュエリーでは、心は伝わらない。
沢山の人に安価で心を届けるのには、印刷が一番だと思ったからです。
絵本を描いてみて思った事は、やっぱり私は彫金が向いているらしい、ということ。
絵本の様に展開していくお話付きのブレスレットを作っているからと言って、絵本で魅力を発揮するのはとても難しく、ジュエリーをそのまま本に出来たらいいのになと思いました。
それで、ジュエリーの写真を使って絵本を作ってみたのですが、写真がひどく、やっぱり3Dは2Dでは伝わらないし、伝えるには上質のフォトグラファーが必要だ。と思ったのでした。

そのフォトグラファーとの出会いは偶然で、たまたま持ち合わせの葉書サイズのポートフォーリオを見せた時、「これは絶対に本にしなくちゃいけない」と言ってくれて、是非やってみようと名乗り出てくれたのでした。

そんなわけで、今があって、もう2度と行かないと思っていたパリに、また行く事になり、物事というのは本当に面白く展開していくものだなあ。夢は叶うんだなあ、なんて思っています。
まだ始まりの始まりで、どういう風に進んで行くか全く分からない状況でぬか喜びも出来ませんが、とりあえず、ひどく楽しい方向に向かっている、という気持ちがします。

制作もいつになく頑張ってます。アイデアも驚く程降りて来ます。
最近はただ、自分は本当にラッキーで、最高に面白い人々に囲まれて、なんて素敵な人生だろう!と感心するばかりです。
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# by aasaag | 2007-03-26 02:20
2007年 03月 07日

water cycle

まだ本格的に決まった訳ではありませんが、今年11月最後の週に外苑前のギャラリーで、個展をします。

どんな展示になるか。今から色々考えてます。

ところでおととい、ボストンの展示のためのジュエリーが出来上がりました。
タイトルは、sounds of water。
写真は、まだUPしません。

なぜなら、個展にも出せたら出したいと思ってるからです。

実は、もう次に作るもののアイデアもしっかり頭の中であって、もう明日にでも作り始めるつもりです。これは、雲がテーマになります。

それで、先日、ふと気がつきました。
氷河の次が水、それから雲。
固体から液体、それで更に気体。。。。つまり水なんだなーなんて。

今年の誕生日に、友達からASAGIという本を貰いました。
実際に売っている本です。色の本。
浅葱色というのは、水色のことです。
浅葱色にちなんだ詩と、浅葱色を含んだ自然の写真が載っています。
海、空、氷河、オーロラ。。。

この本を見て、自分の名前と自分の作品がリンクしていることに気がつきました。

キーワードは、水。

それからwater cycleという言葉が浮かびました。
地球上の水の質量は変わらないので、水になったり、氷になったりしながら、地球は水を抱いているんだな。と。

なんだか、このテーマ。まだはっきり意味は分かってませんが、自分にとってものすごく重要なテーマであると思ってます。

作品を作る事によって、自分の無意識に、色々学ぶことがあります。

そんなわけで、今度は雲です。。。。
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# by aasaag | 2007-03-07 17:53
2007年 02月 21日

今までの事とこれからの事。

お久しぶりです。

毎日矢のごとく、過ぎて行きますね。。。早いです。

最近は、4月からのボストンでの展示のために、かなり大きいネックレスを制作してます。めっきり籠ってます。

と、同時に、ホームページのリニューアル(やっと。。。)。11月に計画している個展(東京)ーそのためのポートフォーリオ作り。造形大生に配布される新聞のようなもの?に紹介して頂けるそうで、その原稿。など、なんだか一気に過去の資料を集めなくてはいけない状況になり、今日は朝から、そんなことばっかりやってます。

それで、良い機会なので、このブログのabout asagi っていうところも、きちんと書き直してみました。
前は、かなりいい加減で、とても私的でしたが。今回は展示とか、shopとかもちゃんとリンクしました。

なんだか、日本に帰って来てからは、毎年ただひたすら作ってるので、何年に何を作り、どんな展示をやったかっていうのは、かなり忘れてるものです。
(ということに、気がつきました。汗)


今年の予定(目標)です。

4月   展示(ボストン)
     コルシカに行く(希望)
6月   SOFA 展(ニューヨーク)
9月   クイーンシャーロット島、アラスカに行く(希望)
11月  SOFA展(シカゴ)
     個展(東京)

今年は旅行します。
籠って制作しているだけでは、良いものは出来ません。(という理由で)

それから、個展をします。2年ぶりです。

実はとても楽しみです。

そんな感じです。
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# by aasaag | 2007-02-21 13:29
2007年 02月 12日

鶴亀のマリッジリング

「それぞれ鶴と亀がモチーフのマリッジリングを」という友人からの面白いテーマで結婚指輪を制作しました。

「一生に一度のものだから、後に飽きのこないデザイン」を念頭に今まで結婚指輪を制作していましたが、逆に一生に一度だからこそ、他には絶対にないような面白いデザインで、思い出深いマリッジリングというのも、素敵なんだな、と気付かされました。

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素材は、18Kホワイトゴールドです。
普通、ホワイトゴールドというと、白いプラチナ色のイメージがありますが、本当のホワイトゴールドの色は、あの色ではありません。
あれは、ホワイトゴールドの地の上にロジウムのメッキをかけて、プラチナ色にしてあるんです。
本当のホワイトの色はもっと黄味のある、この色です。
アンティークな感じがして、私の大好きな色です。



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この夫婦、2人とも私のカナダ時代からの大好きな友達です。
茨城(古河、国道125号線旧三和町諸川交差点付近)で、移動型喫茶、JOYCE CAFEをしています。
お近くにお住まいの方は是非、2人の素敵な笑顔に触れに行ってみてください。
美味しいコーヒーと、心身共に癒される事間違いなしです。
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# by aasaag | 2007-02-12 12:40 | personal orders
2007年 02月 06日

DAN ginza gallery

銀座4丁目にある小さいアートジュエリーのギャラリーです。

日本に帰国した頃は、随分お世話になりました。
飛び込みで売り込みに行った私を受け入れてくれたり、展示を開いてくれたり。。。

日本にある、数少ないアートジュエリーのギャラリーです。
と言っても、付けやすくて、ほんの少しアートした感じのジュエリーばかりです。

しばらく置いてなかったのですが、また置かせて頂く事になりました。
このブログで紹介しているような大きな作品はありませんが、小さい物を40点くらい納品してきました。

銀座にお出かけの際は、是非お立ち寄り下さい。。。

-DAN gaiza gallery-
東京メトロ 銀座駅A9、A12出口より徒歩2分
〒104-0061 東京都中央区銀座4-4-1 2F
TEL&FAX:03-3561-2595
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# by aasaag | 2007-02-06 17:25 | shop list
2007年 02月 01日

クロス

そういえば、自分のために作ったクロスの写真をUPするのを忘れてました。
こんなんです。
真ん中は、スターサファイア(でも色は紫に近い)で、周りには4つ水晶です。
こんな形は売ってないので、カットしてもらいました。
気に入ってます。

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# by aasaag | 2007-02-01 17:21 | works for fun
2007年 01月 21日

いよいよ始動!

楽しいBIRTHDAY PARTY から幕を開けた2007年。
カナダ在住の親友が1年半ぶりに日本に来てたり、新しい友達が増えたり、なんだか人に出会ってばかりの1月でした。
その合間をぬって、オーダーの仕事をこなしながら、去年から頼まれている仕事を一つ一つ終わらせて。。。

年初めには、なんとなく1年の青写真が出来ていたりするものですが、今年は真っ白のまま、来た仕事を丁寧にやろう。精一杯、誠実にやろう。というのが心にありました。

今年まず最初に飛び込んで来た仕事は、展示。
契約しているアメリカのギャラリー (mobilia) から、日本の彫刻家2人の展示をやる時に、あさぎのもひっつけて、是非やりたい。という話。
グループ展でも、もっと大きい規模ばかりだったので、小人数の展示に参加できるなんて、初めて。素晴らしい話です。
しかも、そのうちの1人は、私の尊敬する楠本まりこさん。
mobiliaに入った当初は、楠本さんに憧れて、いつかあのくらい重宝される作家になりたいな。と思っていたわけです。

展示は3/31から。
そんなわけで、今年は、少し早く、アート作品を作り始めます。
オーダーは1月で終わらせて、2月から制作。
何を作ろうか。。。
ちょっと、面白い新しいことをやってみたいと思ってるんです。

楽しみです。
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# by aasaag | 2007-01-21 18:31
2007年 01月 11日

悲しみから喜びへ

1/5、30歳の誕生日パーティーの記念品です。

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出席者1人ずつ、名前入りのピンバッチ。全部合わせると、一つになります。

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これを胸に付けてもらって、パーティーをしました。
思ってたよりずっと喜んでもらえて、嬉しかったです。
2007年1月5日、私のために駆けつけてくれた友達達。全く同じメンバーで会う事はもうないだろうからこそ、貴重な記念です。
パーティーの時は、このパズルのように集まって、そして終わるとまた、バラバラな場所での生活が始まる。。。


バッチと一緒に手渡したカードの中には、星野さんの言葉から一つ。

「人生はからくりに満ちている。
日々の暮らしの中で、無数の人とすれ違いながら、私たちは出会う事がない。
その根源的な悲しみは、言いかえれば、人と人とが出会う限りない不思議さに通じている。」


パリで1人で居た時、毎晩星野道夫の「旅をする木」を読んでました。
この言葉に出会った時、自分が今まで感じながらも言葉で表せなかった事が、すっきり言葉になっていて、ボロボロに泣きました。

友人達には、もう知ってるよ、と言われてしまうけれども、
電車から、流れていく街の景色を見るのが好きです。特に東京の。
密集した家々、マンションを見ながら、その窓の向こう側にあるだろう膨大な数の人生を想像するのが好きだから。

最初は想像に始まる、窓の向こう側の生活が、そのうち雪崩のように押し寄せて来て、具合が悪くなるんです。小さいときから。
一人一人の人生の大きさと、それを詰め込んでいる街。でも整然と並ぶ建物。
一体ここには何が隠されてるんだろう?と。
そして、その感情は、「具合が悪くなる」としか表現出来なかったけれども、紛れもなく、悲しみだったんだと気付いたのです。

出会えない人生の多さです。
こんなに沢山の人がいるのに、私は何も知らない。街はそれを全部隠し持っている。
だから、街が好きで、建物が好きでした。
箱に入ってる人々を作り続けました。

宇宙のような想像力や、毎秒重ねて行く経験、人生、知識、性格、DNA、そういうもの全てが、1人の人間の体の中に入ってる事だけでも驚きなのに、その体が集まって街を形成している。
それが、気になって仕方がなかったんです。

でも、私の感情は悲しみどまりでした。
「具合が悪くなる」ところで、想像をやめるからです。
この星野さんの言葉を読んで、「あー。みんな悲しいんだ。出会えないということは、人間が持って生まれた悲しみなんだな。」と、まず想い、それから出会いの不思議さ、出会いの奇跡に初めて、気がついたのでした。

勿論、今まで、同じ地球、同じ時代、同じ場所、ものすごい確率で人と出会ってる、それはまさに奇跡だと思った事は何度もありました。

でも、私が出会ったこの友達たちっていうのは、よく考えたら、その街の窓一つ向こうの人生である、ということです。
その「窓の向こう側の人」というのが、私にとってはものすごいリアルな人間像でした。

それが嬉しくて、家のバッチを作りました。
一人一人、「窓の向こう側」の友達達。大切な友達達。

街は、もう遠い存在ではなく、私の友達を隠している場所。になったのです。

悲しみから喜びへ。

何かが吹っ切れたように、今はただ喜びがあります。
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# by aasaag | 2007-01-11 11:06 | works for fun